学生は患者さんを病気にしたがる


そう思いませんか?
知りませんよなお話ですよね


今日学生の勉強用にとりためたという心電図を
大量にもらって読んでたんですが
何の病気の波形かっていうのが前提になっているので
特に異常のない心電図が超難問になってしまうのです


えー何これ
PQRST全部揃ってるし
延長も短縮もしてないし
低下も上昇もしてないし
こんな波形あったっけ


そりゃありますよ
ただの徐脈だもん
間隔が長いだけで他は異常なし
徐脈には気づいていましたが
そんなものはどうでもいいんだとばかりに完全無視
何か病気があるはずなんだと
強迫観念みたいになってるんだろうな
学校ではまず正常な心電図を勉強したら
あとはひたすら病気の波形の勉強になるから
正常な波形は異常を見つけるための知識
みたいな位置づけになって
いっそ実在してはいないくらいの意識なんでしょうね
病院で心電図とってるんだから
なんにもないわけないだろう
みたいなのもあるかもしれない


自分だって病院で心電図とったことあるのに
正常波形がでるのは
自分と友達だけだと思ってるんだわきっと
馬鹿





今日はついに心エコーを見ました
お腹よりはずっと
どこが何かっていうのは分かったんですが
病気となるとぴたっと分からなくなる
何件か見ているうちに
心臓全体の動きが弱くなっているのは
気づけるようになったのですが
たとえば心筋梗塞では
梗塞したところの動きが弱くなるので
心筋梗塞の患者さんのときは
そこに注意して見ていて
でも全部同じように動いていたので
復活したのかなぁとか思ってたら
終わったあとに技師さんから
この辺りがよく動いてなかったの分かった?
って教えてもらって
異常なしだと思ってたもの
やっぱり難しい


これはなんかあるぞ
心室中隔欠損かなって思えば
問題なかったねって言われたり
全然当たらない
すごいなぁ





心エコーは午前中だけで
午後は心電図室に戻ったのですが
根岸さんがいなくて忙しかったよ〜
なんて言ってもらえて
冗談でもうれしいです
あんな失態を犯してもなお
今まで通りやらせてもらえて
始末書は書き直しらしいですけどね
“学生が忘れた”は理由にならないみたいで
相変わらずそのことについて
誰も何も言ってこないし
完全に茅の外で
そういうものなのかもしれないけれど
学生の分際で責任なんて取れないし
でもなんだかすっきりしないというか
いつまでもひきずりそう