金曜日の話
アクシデントっていうのは
複数の人間が関わったときに起こりやすいのかな
なんて思ってみたりね
昨日はそんなこんなで
すっかり書き忘れましたが
解剖見学をしました
またトイレに行く暇がなかった
けっこう大丈夫なもんです
今回は見学者用ガウンがひとつ足りなかったので
先生や技師さんと同じガウンを着てしまいました
あのマスク一体型素敵ガウン
必要ないんでマスクはつけませんでしたが
胸の辺りで揺れてる青いマスクの紐
ちょっと邪魔
中に突っ込んじゃえば良かった
もちろん結核用マスクはしていました
前回は気がついたらご遺体がいて
全部終わる前に帰ってしまいましたが
今回は一部始終を見ることができました
ご遺体をここまで運んで来るのは葬儀屋さんでした
これはかなりの想定外な事実発見
かなり体の大きな方だったので
男の人３人がかりでもまったく持ち上がらなくて
担架とかシーツごと台に乗せて
今度はそのシーツが抜けなくなって
ビリビリ破りながら取っていました
そしてそんなぜぇぜぇいいながら
葬儀屋さんが頑張っていても
技師さんは一切手を出さないんですね
業務独占？
患者さんではがりがりのおじいちゃんでも
５、６人で移動させるのに
こんな大きい人を３人でどうにかしようなんてチャレンジャー
解剖が始まって
切っても切っても脂肪が出てくる
脂肪の中からこんにちわ
みたいな
取り出されるものすべてがビッグサイズというか
脂肪に包まれていて
でも臓器自体はそんなに大きくなくて
肝臓は赤ちゃんひとり分くらいありましたが
肋骨の幅もそんなに大きくは見えなくて
平均的な体格の人と同じくらいのサイズの臓器や骨格で
この大きな体を支えなきゃいけないというか
支えてたなんてすごい
よく頑張ってたよ臓器
骨も
結局死因は分からなかったのですが
何かしら太りすぎが関係していた気がしてならなくて
適正体重を維持することは大事だなと感じました
やっぱりちょっと痩せよう
実習が終わってから
お帰りもまた
葬儀屋さんがぜぇぜぇいいながらの大移動
やっぱり誰も手伝わない
しかし臓器とかそのままになっているところに
外の人が入ってもいいんですね
誰も見向きもしてない感じだったけれど
脂肪肝の肝臓はホルマリンに浮きます
普通は沈むらしいです
へぇ
ここでもまた落ち込む話
解剖中に電話がかかってきて
もちろん
両手が血まみれの先生や技師さんは出られず
いつもは積極的で
正直人の仕事も平然と奪ってしまうあの子に譲られ
私が出ることに
が！
てゆーかここどこ？
解剖室でいいのかな？
分からないときはごまかすのが私のやり方
とりあえずもしもしだけ言ってみた
そしたら剖検室ですか？って
そうかここは剖検室というのか
続く向こうの声
これから言うことをふくしょーしてください
はぃ・・へ？
ふくしょー(゜。゜)？
ナニソレワタシシラナイヨ
気にせず喋り続ける電話
剖検依頼がありました・・・
あ！復唱(゜∀゜)！！
そして言われた通りに復唱を始める私
私らしくない大きな声
しかし結局うまく伝わらず
記録係りで同じく手袋の汚れていない先生に
代わってもらったのですが
それでもよく分からなかったらしく
最終的に結局病理の先生が出たっていう
学生と研修医のよく分かってないコンビ万歳
かわいいもんじゃろ？
今思えば
解剖がもう１件入ったから
今やってるのがどれくらいで終わるか教えろ
ってことだったと思うのですが
だったら復唱させんでも
そう言ってくれればいいのにって
その前に誰からかかってきたか言おうよ私
そうすればもう少し伝わったかもしれない
ふくしょーの意味が分かったときには
もう向こうは用件喋り始めてたし
余裕がないっていやね
次はうまくやるぞ
まさに電話リンリン♪
２度目もあると思うなよ
いやー使えないやつ
あのあと10分くらいはへこんでて
集中できなかったわ
電話なんてなくなってしまえ
そうそう
前回気になった
ご遺体を綺麗にする人は技師さんでした
その方法は衝撃的過ぎというか
確かにあの血やらなにやら
タオルで拭いて落とすには限界があるだろうけれど
なんだかなぁ
そんな感じでした
死ぬもんじゃないなぁ・・・
午後の解剖はカナコ達が見たそうです
また記録を任されたらしく
私のときはいつも研修医の先生がいて
運がいいですね
カナコと一緒なら頼めばやってもらえるだろうけど
他のふたりだと
どっちがやる？みたいな雰囲気になったら
断りきれんもの
帰りはカナコとラーメンを食べたのですが
ちょっくら解剖について喋ってしまいました
そんなに生々しい話はしていないけれど
医療系の勉強をしていると
その生々しいの基準がゆるくなってくるし
誰が聞いてるか分からないし
どこに関係者がいるか分からないし
いかんです
反省
昨日剖検室で蚊に刺されたところが
1cmくらいに赤くなっています
刺されたときは2mmくらいの
ちっちゃいぷくっとしたものだったのに
とても虫刺されっぽくないビジュアル
なんだろうね
おそろしや
