スライサー


今日から薄切でございます
予定よりだいぶ遅れております
思っていたとおり全然できない薄切
ろうそくみたいなので固めた臓器を
3μmの厚さに切る
Ah-パラレルミラクルワールド
ちぎれてちぎれてぼっろぼろ


ちなみに薄切は
まず荒削り用の刃で
臓器を覆っているパラフィンをすべて削り取りつつ
パラフィンの面を刃と平行になるようにして
すべてが整ったら本削り用の刃に替えて
いざ3μmなんですけれども
学校での経験から
冷やした方が切りやすいのは知っていましたので
冷やしたやつを荒削りしまして
本削りの調節も終わった頃にはぬっくぬくのブロック
仕方がないのでそれを冷やしている間に
別のブロックで同じことをして同じようにぬくくなって
だから今度はさっきの面出しの終わったブロックを持ち出すも
席を離れるときは刃をはずさなきゃいけないし
こっそり刃はそのままにしておいても
ブロックも1度はずすと
他をまったく動かしていなくてもずれちゃうから
また調節が必要で
そうしている間にぬっくぬく
また冷やしておいて
さっきのやつを調節して


埒が明かねぇ


氷ないかな
そしたらビーカーに入れて
ブロックの上に乗せて
動かさずに冷やせるのに
気づけばブロックが元の半分以下に擦り減っている
このままじゃまさかの全切りになりかねん
あんまりできないから
助けを呼んで見本を見せてもらった
コツも教えてもらった
なんとか取れるようになった
けれどあっちこっち切れちゃっていて
使えるんだか使えないんだか
とりあえずせっかく取れたから
スライドガラスに貼っつけました
このときは午前中いっぱいかかって
心臓と肺しかできなかったので
午後もチャレンジ
午前中よりはだいぶさまになったけれど
午前中にやっていたムダにも気づいたり
しかしどいつもこいつも切れ目が入ってしまって
毎回同じ場所に切れ目が入るのは
私の技術の問題じゃなくて
ブロックに問題があると思いたい
つくったのも私だけれど
どうなっているか分からないけれど
これで明日は染色できます
肝臓がほしい



そして本日の切り出し
子宮筋腫がとんでもなく大きかったです
閉経後のしか見たことないですが
普通はニワトリさんの卵くらいの大きさなんですが
今日のはメロンくらいありました
まぁ子宮自体が大きくなったというよりは
子宮から発生した筋腫がでっかくなったというか
筋腫にさりげなく子宮がついているみたいな
そんな感じ
重さも1kg越え
何故今まで取らずにいたのかが不思議
今日は検体がたくさんあって
長い間立ちっぱなしで若干つらかった
眠いし
お腹鳴るし


病理の先生はいつも姿勢がよくて
字を書くときでも肩とお腹とお尻が一直線上にあって
さすがだなぁと思っていたのですが
今日はだんだん背中がまるくなっていっていました
やっぱりずっとぴしっとしているのはつらいんだわね
また途中で若干飽きてきて
ものすごい頭を見ていたら
白髪を2本発見してしまった
どちらも左側
左側に立っていたんだから当たり前ですけれども
それで思い出したこと
前の実習のときは
朝髪をしばっているときに
ちょいちょい白髪を発見していまして
しかも必ず左側だから帯状白髪だとか
意味ぷーなことを言ったりしていたのですが
今の実習では1回も出てないんですね
やっぱり精神的にかなり楽なのかなって思ってみたり
それでもやっぱり病棟に行きたいけれど
ときどき廊下ですれ違う実習生が
けっこう上っぽかったりすると
ちょっと何か安心してしまったり
どこの学校なんだろう
しかし私には雲の上の世界だ
それにしても集中力がない
切り出しの見学というより
病理の先生の見学みたいになってる